carrot&stick

[art] namamana:


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proto-jp:

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泰: 僕が意識的に「インターネットの時代におけるアートのあり方」をテーマに掲げてからもう7年近くなる。もちろんapiやrssで情報を取得してmax/mspやjitterでインスタレーションを展開するメディア・アートもネット時代のアートなんだけど、自分の中ではネット技術がデフォルトになった時のアーティストが作るアートをイメージしていたので、これまでそのクライテリアに合致したアーティストが少なく寂しい思いをしていた。しかし、pixivやtumblrの功名か、ここに来てようやく元気なのが出てきたと思う。本日個展のオープニングを迎える梅沢和木(*1)はその意味で7年前に自分のイメージしていたアーティスト像に非常に近い。
映像科出身だからなのか、梅沢のコラージュの使い方は独特だ。タブロー上のコラージュは基本的に素材を、属している文脈から切り離して行うものだが、梅沢のそれは情報の集積による混とん、そして情報の断裂の表現に使われる。そこでは素材の文脈を完全には切り離さず素材の持つ意味を利用しているのだ。このようなコラージュは下手するとパロディになってしまうのだが、梅沢の作品は俯瞰すると実態が拡散し、抽象化する。その抽象化した様子自体が実態であるかのようにだ。そこにはパロディと一線を画す批評性が存在する。
ネチズンが僕の本棚の作品を見て「デフラグ」を想起(*2)したので、それに対抗するわけじゃないけど、僕は梅沢の作品で「ACIDテスト/Acid2(*3)」を想起する。「ACIDテスト」とはウェブブラウザが国際規格に準拠したレンダリングを行っているかを判断するテストである。黄色いスマイルマークが表示されればACIDテスト合格、不合格の場合は血だらけの死体のようなそれが見え、同じソースコードでもバグがあればそれに応じて表示が異なるように出来ている。しかし、そんなACIDテストで最も不合格になりがちなブラウザは現在世の中で一番普及しているブラウザ郡なのだ。つまりACIDテストの観点では世の中の多くの人が誤った情報を閲覧していることになる。そういった背景も踏まえた上で、ACIDテスト不合格の際に表示される血だらけのそれと梅沢の作品に、僕は似た風情を感じる。
ネット時代の美術作品にもそれ以前の美術同様、不変のソースコードがある。しかし、使用するブラウザの解釈でいかようにも情報は変化し、崩れ、抽象化する。そのプロセスが多様化し、可視化され、問題となる「インターネットの時代」を、梅沢の作品は象徴している。
梅沢が日ごろ更新しているtumblr「梅 THE 和(*4)」にも、ACIDテストの図を想起させる、精神的/物理的に破綻した画像が多くポストされている。これらウェブ上でクリッピング/編集される素材も、梅沢の中では、もしくは、タブロー上で構成されるコラージュ素材と同じディレクトリにあるのかもしれない。
梅沢の作品が「崩れ、抽象化された実態」なのであれば、元のソースコードが意図するものはなんであろう。個展のタイトルである「エターナルフォース画像コア」の「コア」はフィルタリング前の不変のコア、レンダリングの対象になるコードを指しているのか。鑑賞者が、各々の、カスタマイズされた脳内ブラウザでレンダリングして「コア」を探るのもおもしろいのではないか。(現代美術家:施井泰平)
—
*1 梅沢和木個展 「エターナルフォース画像コア」
■会期 2009年11月27日(金)から12月19日(土) 開廊時間	12:00ー19:00 (火 ー 土) 閉廊日	日、月、祝 ■イベント ・オープニングレセプション 11月27日(金)18.00から20.00 ・黒瀬陽平×梅沢和木ギャラリートーク 12月5日(土)18.00から ■場所 frantic gallery にて。
*2  ねたミシュラン  ★デフラグした方がいいんじゃないですかね?http://netamichelin.blog68.fc2.com/blog-entry-6751.html pya! デフラグマニア(その2) http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=81149
*3 Acid2http://ja.wikipedia.org/wiki/Acid2
*4 梅沢和木tumblrhttp://umelabo.tumblr.com/

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泰: 僕が意識的に「インターネットの時代におけるアートのあり方」をテーマに掲げてからもう7年近くなる。もちろんapiやrssで情報を取得してmax/mspやjitterでインスタレーションを展開するメディア・アートもネット時代のアートなんだけど、自分の中ではネット技術がデフォルトになった時のアーティストが作るアートをイメージしていたので、これまでそのクライテリアに合致したアーティストが少なく寂しい思いをしていた。しかし、pixivやtumblrの功名か、ここに来てようやく元気なのが出てきたと思う。本日個展のオープニングを迎える梅沢和木(*1)はその意味で7年前に自分のイメージしていたアーティスト像に非常に近い。

映像科出身だからなのか、梅沢のコラージュの使い方は独特だ。タブロー上のコラージュは基本的に素材を、属している文脈から切り離して行うものだが、梅沢のそれは情報の集積による混とん、そして情報の断裂の表現に使われる。そこでは素材の文脈を完全には切り離さず素材の持つ意味を利用しているのだ。このようなコラージュは下手するとパロディになってしまうのだが、梅沢の作品は俯瞰すると実態が拡散し、抽象化する。その抽象化した様子自体が実態であるかのようにだ。そこにはパロディと一線を画す批評性が存在する。

ネチズンが僕の本棚の作品を見て「デフラグ」を想起(*2)したので、それに対抗するわけじゃないけど、僕は梅沢の作品で「ACIDテスト/Acid2(*3)」を想起する。「ACIDテスト」とはウェブブラウザが国際規格に準拠したレンダリングを行っているかを判断するテストである。黄色いスマイルマークが表示されればACIDテスト合格、不合格の場合は血だらけの死体のようなそれが見え、同じソースコードでもバグがあればそれに応じて表示が異なるように出来ている。しかし、そんなACIDテストで最も不合格になりがちなブラウザは現在世の中で一番普及しているブラウザ郡なのだ。つまりACIDテストの観点では世の中の多くの人が誤った情報を閲覧していることになる。そういった背景も踏まえた上で、ACIDテスト不合格の際に表示される血だらけのそれと梅沢の作品に、僕は似た風情を感じる。

ネット時代の美術作品にもそれ以前の美術同様、不変のソースコードがある。しかし、使用するブラウザの解釈でいかようにも情報は変化し、崩れ、抽象化する。そのプロセスが多様化し、可視化され、問題となる「インターネットの時代」を、梅沢の作品は象徴している。

梅沢が日ごろ更新しているtumblr「梅 THE 和(*4)」にも、ACIDテストの図を想起させる、精神的/物理的に破綻した画像が多くポストされている。これらウェブ上でクリッピング/編集される素材も、梅沢の中では、もしくは、タブロー上で構成されるコラージュ素材と同じディレクトリにあるのかもしれない。

梅沢の作品が「崩れ、抽象化された実態」なのであれば、元のソースコードが意図するものはなんであろう。個展のタイトルである「エターナルフォース画像コア」の「コア」はフィルタリング前の不変のコア、レンダリングの対象になるコードを指しているのか。鑑賞者が、各々の、カスタマイズされた脳内ブラウザでレンダリングして「コア」を探るのもおもしろいのではないか。(現代美術家:施井泰平)


*1 梅沢和木個展 「エターナルフォース画像コア」

■会期 2009年11月27日(金)から12月19日(土)
開廊時間 12:00ー19:00 (火 ー 土) 閉廊日 日、月、祝
■イベント
・オープニングレセプション 11月27日(金)18.00から20.00
・黒瀬陽平×梅沢和木ギャラリートーク 12月5日(土)18.00から
■場所 frantic gallery にて。

*2 ねたミシュラン ★デフラグした方がいいんじゃないですかね?
http://netamichelin.blog68.fc2.com/blog-entry-6751.html
pya! デフラグマニア(その2)
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*3 Acid2
http://ja.wikipedia.org/wiki/Acid2

*4 梅沢和木tumblr
http://umelabo.tumblr.com/

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